「お前達は一体どういう関係なんだ?」
職員室で先生に事実を問い詰められた時、彼は冷たく言い放ったのだ。
「こいつが一方的に手紙をくれていたのです。今までずっと迷惑していたのです。」
と…。その時、私は顔から火が出て気が狂いそうだった。彼は手紙を書くことこそしなかったが、会うと必ず返事をくれた。そういう気遣いや優しさが私はたまらなく好きだった。私は片思いでも構わないと思っていた。そして先生や両親が口々に言ったんだ。
「同性を好きになるなんて異常だ。お前は変態だ。」私はその日以来、人を信用出来なくなってしまったのだ。今の君みたいにね。だが、彼への想いだけはずっと変わらなかった。裏切られても私はずっと彼を信じていた。人を愛することは素敵なことだ、人に恋することは罪じゃない、恋することに年齢性別は関係ないと思っていた。例え日本の法律が結婚を認めていなくても、愛することは禁じていない。ただ一緒にいられるだけで充分幸せだと思う。今の君なら、そのことがわかるだろう。