初夏になった。若葉が木漏れ日を透かして眩しかった。
店長の酒巻健治は優しかった。宇美は学校から直接バイトに行っていた。
いつだったか、バイトに行く途中で雨が降ってきてびしょ濡れになったことがあった。その時、酒巻がそっとタオルを差し出してくれた。
「これで拭けよっ。」
男の素朴な優しさに胸がキューンとした。最初の印象は悪かったが、あの時ばかりは思わず見直してしまった。なんか酒巻っていいかも?なんて思った。見た目以上にいい人だということがわかった。その時以来、めでたく酒巻も宇美のオナニーリストに登録された。