確か冬休み前だった。休み時間に光男が聞いてきた。
「なぁ、お前のマイミクの“一”って誰?俺、日記読んだんだ。もしかしてこのクラスにいるんじゃねーの?」
「んー、多分いるな。だけど誰かはわからないんだ。」
「いつもクラスネタを書いているだろう?だから俺もさぁー、一応メッセージを送ったんだよ。そうしたら“よろしくね。”だってさ。だけど、マイミク申請は断りやがったんだ。」
「へぇー、断られたんだ。」
宇美は不思議に思った。一体何故だろう。同じクラスメートなら、ましてや宇美のマイミクなら申請を断る必要がないはずなのに。宇美は自分と光男の違いを比較していた。“一”は何を警戒しているのだろうか。光男がおしゃべりだからか?それとも同じクラスにマイミクを増やすことが嫌なのだろうか?とにかく“一”が紹介者以外に“海”しかマイミクにしない理由が気になっていた。