「わっ!!」
その瞬間ゴンっという大きい音がした。

「いっ痛てえ」

「何をやっているんだ?」

「ちょっとぶつけちゃって」
そういうとコイツは鼻を押さえてうずくまった。

「血出てるぞ?ホレ」
私はハンカチを差し出した。

「俺、かえでちゃんにいつも情けない所しか
見せてないよね」

「いや普段いつも情けないだろ?」

「ぅうっ。そうなんだ」

「んーお菓子に例えたらマシュマロだな」

「えっ?なんで」

「お前は常にふわふわしている」

「そうなのか、俺マシュマロなのか」
そういうとコイツは何とも言えない顔をしていた。

「遅刻するから私はもう行くぞ」