「姫君。それから従者殿。」



「な、な、何?!」




また妙な態度が来るのかと身構えたガルンに、トールはなぜか声を落として言った。



「俺が君に礼を尽くすのには正当な理由がある。

だけど、君がその意味が分からないというのなら、事は慎重に運ばなければならない。



俺のことも、俺の肩書きのことも、今話すのは危険だ。」