「にしても、ちゃんとした国だったら使者に服買い換えるお金くらい渡すでしょ?」


「たしかに。」


「あれで皇帝の使者だなんて言い出したら、うちの町じゃなくても閉め出すよ。頭おかしいと思われるよ。

ううん、帝国じゃないにしても、あれで使者だなんて名乗れるのがおかしいよ!」



「いや、何もそこまで言わなくても」




次第に私怨が入り始めている気がする。

さらにたしなめようと開きかけたルーの口は、次の瞬間言葉を吐かないまま固まった。






「悪かったね、頭がおかしくて。」