恐怖と不安と
どうしていいかわからないという感情が
入り交じって
立ち尽くすしか出来なかった。



男の人がこんな
怖いなんて思ったことなかった。







「…あの、舞衣が
嫌がってるみたいなんで
離してもらえます?」


結衣っ!


「は?
お前だれ?邪魔する権利あるわけ?」



「舞衣の親友なんで。
学校あるんで、さようなら。」



結衣が無理矢理
手を引っ張ってくれて
先輩から逃げた。


自然と涙が溢れて
結衣の手をぎゅっと握った。


学校に行くまで
結衣は何も聞かないでくれた。