「でも、姉ちゃんを好きなのは
俺達だけじゃなかった。
親父も悠が好きだったんだ。
でもそれは、行き過ぎた愛だった。
成長していく悠を、親父は
お袋より愛した。それである時、
ついに悠を……姉ちゃんを
抱いちまったんだ。」
私は驚いて少し目を細める凛を見た。
「俺達はまだ餓鬼で、
全然その事に気づかなかった。
お袋だって、そんな事
考えもしなかっただろうな。
悠は誰にも言えずに、
一人で苦しんでた。
自ら命を絶つ日までずっと……
苦しんでんだ……」
私は俯いた。
かける言葉も見つからない……
「遺書にその事を書かれた親父も、
数日後に自殺。
お袋は酒浸りになって、
アル中で入院さ。
取り残された俺達は、ずっと
姉ちゃんを救えなかった
罪悪感に取りつかれて、
一年後の姉ちゃんの命日に、
二人で悠の後を追った。
そしたら鎖を付けられて、
今こうしてここにいる。」
「凛……」
私は居た堪れなくなって、
ぎゅっと目を閉じた。
俺達だけじゃなかった。
親父も悠が好きだったんだ。
でもそれは、行き過ぎた愛だった。
成長していく悠を、親父は
お袋より愛した。それである時、
ついに悠を……姉ちゃんを
抱いちまったんだ。」
私は驚いて少し目を細める凛を見た。
「俺達はまだ餓鬼で、
全然その事に気づかなかった。
お袋だって、そんな事
考えもしなかっただろうな。
悠は誰にも言えずに、
一人で苦しんでた。
自ら命を絶つ日までずっと……
苦しんでんだ……」
私は俯いた。
かける言葉も見つからない……
「遺書にその事を書かれた親父も、
数日後に自殺。
お袋は酒浸りになって、
アル中で入院さ。
取り残された俺達は、ずっと
姉ちゃんを救えなかった
罪悪感に取りつかれて、
一年後の姉ちゃんの命日に、
二人で悠の後を追った。
そしたら鎖を付けられて、
今こうしてここにいる。」
「凛……」
私は居た堪れなくなって、
ぎゅっと目を閉じた。