クロノスが食べるのが早く、急ごうとした僕に、優しく、ゆっくりしていいぞ。と言ってくれた
表情は明るくないが、優しい人なのが良かった。
『なんで、虐められてたんだ?』
『……僕…、き』
『おー!―――じゃん!』
『よう…あ、俺の友達…』
友達さんは、4人居た。僕を虐めた人達だ、前はもっといたけど…。
『あー、お前…――だよな?相変わらず金髪なんだ。』
『……ん…』
思わず、声が小さくなる
『お前、学校こねぇーよな、来いよー!仲良くしよーぜ?』
そいつらは久しぶりに見た僕の髪が面白いのか、一抓み持ち上げては指を左右に動かし落とす
『あ、お前ら…こいつと中学一緒だったんだよな?じゃ、こいつがっっ』
僕は少し残っていた飲み物を一気に飲み、クロノスの腕を引っ張り走って店を出た。
人気のない公園に行くと
『いてぇって…なんだよ。』
僕は焦って、太い程よい筋肉質の腕を離す
『……あの人達に、言わないでよ。虐められてたから、虐められるから学校行ってない事とか!!』
クロノスに我知らずに怒鳴りつけていた。
『いや…俺は、虐められてるの知ってるか聞こうとしただけだ。』
『僕…あの人達に虐められてた…、あの人達だけが同じ中学生で…あの人達だけ、僕を虐めて…』
『……なんで、虐められてたんだ?』
『…金髪だから…ちっさくて、童顔で、握力なくて…筋肉もない…、弱気なのに…金髪だから』
『んな事で虐めるか?俺も白髪白髪って言われるけど、生れつきだし…?』
『…、僕も生れつき…。お父さんが、外国の人で、お母さんが日本人…』
『じゃ、黒染めしたらいいじゃんよ。』
『染まらないんだ…染めても…朝起きたら、取れてて…』
『でも、金髪なんていっぱいいるだろ』
『わかんないよ!なんで僕だけ虐められるのか…、知らないよ!』
そして、理不尽な生活を思い出して
涙してしまった。