起き上がると携帯が定期的に光るのが見え、開くとクロノスからだった


怖い、…別に。と書いていると分かりきっているから、傷ついてしまうのが怖い。


多分、本心は来て欲しいと言われる事を望んでいる。だから…怖いんだ。

怖いのと同時に、期待していた。

だが、内容は恐怖、期待…どちらにも沿うものではなかった

一緒に夕飯を食べよう。と言う誘いだった。

驚いたが、嬉しかった。

呼び出されたファーストフード店に入ると、クロノスが立ち上がり、見つめてくる。

それに気づき僕は早歩きで近づく


『来てくれてあんがと。』

無愛想にそう告げる

そして、僕は前に座る

『何か買ってきていいぞ?』

『あ、僕は…いいやっ…』

『そっか…』

クロノスは買っていた炭酸飲料を飲み干し


『クレイスは、好き嫌いあるのか?』

『ううん、ないよ…』

『食欲ねぇの?』

『い、いや…お小遣忘れたから…、家帰ったら食べるんだ。』

苦笑いして僕は頭を掻いた

『じゃ、俺買ってくるな』

『あ、うん…いってらっしゃい…』

クロノスの背中がおっきく見える

綺麗な銀髪…

あれ…、なんで腕に包帯してるんだろう

怪我した所だけ…にしては範囲が広い…

両手に…首…何があったんだろう、全く気づかなかった…。

『おまたせ。』

すると僕の目の前に、丸い何かを包んだ物…と、長方形の箱に棒が無数に入っている物…と、カップに水分が溜まっている物、が乗ったおぼんが置かれる

『…へ?』

『食べな。一人で食うの、虚しいしな。一緒に食う為に呼んだし。』

『あ、う…ありがとう…今度返すねっ』

驚きで反応が鈍くなっていたが、ニコリと笑い

なんとか言葉を告げた。

『いらねーよ』

『わ、悪いし…そんなのっ…』

『そのかわり、学校来てくれよ。』

『が、学校……。』

『お前、虐められてたんだろ?みんな今更なんも言わねーよ』

『…学校…』

『…あー、まずは飯!ぶっちゃけ冷めたらマズイし、先食おうぜ。』

『う、うん…ありがとう…』