『あ、あなたっ、なんですの!?私(わたくし)を誘拐しましたの!?こんな事をしてっ…』


縦のロールの髪の女の子が怒り怒鳴りちらした。

周りの人はみな沈黙だ。

眼鏡をかけた、30近くくらいの男性
ヘラヘラと笑っている黒髪で赤のメッシュが入った男性
中学生くらいの前髪で顔が隠れて、暗い雰囲気の女の子。
20前後位のずっと中学生を見ている肩位の髪の女性
巻き髪の20代位の尻軽そうな女性
銀髪の鋭い目をした高校生


こんな人々、見た覚えはない。

縦ロールの女の子を無視して、ゴシックの女の子は続ける
『貴方がたには、これから人生運命(ゲーム)をしてもらいます。眠れば自然とこちらに来れます。』

『どうして。僕らがこんな所で人生ゲームをしなくちゃいけない。』

中学生を見ていた女性が、ゴシックの女の子に睨むように言う。


『それは、くじで引いた地域でアンケートをとった結果です。』


女の子はそう言った。

『ど、…どんなアンケート内容なの?』


僕は勇気を振り絞り、声をだした。


『運命を選ばせてあげたい、惨めな人。そう書きました、勿論ほとんどバラバラです、でも少しの数で一致した貴方がたをお呼びしました』


『みじ…め…』

小さく小さく、中学生の女の子は声をだした。

『…!』

そして、その娘を見ていた女性はその娘を見た。

中学生の子は視線に気付き、微かに瞳を前髪から覗かせた

『…いち…』

女性が話しかけようと一歩、歩み寄ると
即座に目を逸らし怯えた様子を見せた。

女性は悲しそうに顔を女の子から反らした。

『今から、貴方がた含め私の名前を教えます。』


たんたんとゴシックの女の子は述べた