ー叶夢ー

俺は、祈里に、俺の過去を話す事にした。
話すのは、めちゃくちゃ怖い。

俺の過去を知って、祈里は俺から離れないか?
嫌悪感を持たないか?
同情されるのも嫌だ。

わがままだな、俺は…。


でも、決めたんだ!
祈里に俺の全てを話すって。

祈里は俺の初恋相手だし、
初めて信頼した女。

俺の全てを知ってほしいんだ。


「わぁ~空き部屋なんて初めて来たよ。」

「マジで。サボりに最適だぜ。
まぁ、適当に座って。」

「うん。で、話したい事って?」

「あぁ、何も言わずに聞いてくれ。」