街から離れた 山の中

会社の寮に住んでいた

電話は管理人さんの部屋にあり 自由に使うコトもできない

かかってくると 呼び出してくれていたけど

プライベートな話は聞かれたくなかったな


街に下っていく途中に テレフォンボックスが

ひとつ ポツンとあった

電話をかけるときは いつも そこまで 行ってた

でも

疲れて帰ってきて また 夜出かけるのは おっくうだった

それでも 

つきあい始めた頃は 小銭を持って

毎晩 通ったはずだ  金がなくなるまで 話しをした

彼女との距離が 近くなるにつれ 電話の回数は減っていった

安心していたのかもしれない