不器用だった・・  女子に・・

夜 電話で話をして あの喫茶店で 待ち合わせて

それだけ の 繰り返し

彼女は 物足りなかったのかもしれない

幸せな時間は 長くは続かなかった


相変わらず 週末の夜は仲間たちと

先輩たちの暴走族の うしろにくっついていた


彼女と 会うコトも少なくなっていた

たまに会うと 彼女が大人に見えて 戸惑いか 会話は空回りに・・

気持ち・・と いうより ふたりの時間の流れは違っていた

ひとり 取り残される寂しさが 怖かった 


彼女と 週末の夜から離れて しばらく

久し振りに 走りに参加した  

彼女 が いた・・

先輩の カワサキ-ZⅡの うしろに乗っていた


カールした髪 染めていた 化粧もしていた

もう ガキは 目にはいらない って 雰囲気が語っていた


時々 学校帰りに 見かけるコトもあった

長いスカート セーラー服の袖をマクり・・

もう 彼女に 制服は似合わなかった


でも 雨の日 

あの喫茶店の前を 通ると

赤い傘を 探してしまう・・・