ケースに入れたテレキャスターを 肩にかけていた

いつもは部室に置きっぱなしなんだけど

ちょっとカッコいいかな と思って・・

商店街を歩きながら

バイトの店のオヤジの悪口や

怒ってばかりいる恐いオバサンの 話をした

とりあえず 彼女と共通の話題は その程度だから・・

彼女は うなずきながら笑っていた

よかった 最初の雰囲気作りはうまくいったみたい


「 喫茶店にはいろうか 」

小さな店だったけど なんとなく そこにあったから

”ショボい店だな 失敗したかな”

観葉植物が一鉢  四角い水槽にちっちゃな熱帯魚が数匹

サイモンとガーファンクルの曲が 静かに流れていた

「 静かで いい感じネ 」 と 彼女


それから いつもこの店で 待ち合わせするようになった