中学の時の同級生の 女の子から家に電話がかかってきた

「 ひさしぶり~ 元気? 」

「 まぁね そっちはどお・・ 」

しばらく 近況を話したあと

彼女は 思いがけないコトを言い始めた

「 夏休み バイトしてたでしょ

  私の学校の子 覚えてる? 」

忘れるはずない まだ ハートに矢が刺さったままだ

「 あ~ いたね  覚えてるよ・・ 」

高鳴りを 抑えて さりげなく答えた つもりだ

「 あの子がね アンタに会いたいんだって 」

「 え・ あ・・ ええ~~ 」

声が裏返って いたかもしれない


数日後の放課後

駅で彼女と 久し振りに会った

九月の雨の日・・ 一雨ごとに涼しくなっていく

そんな秋の日なのに 夏よりもまわりが輝いて見えている


彼女は 赤い傘を差していた

今どき 高校では珍しいと思うが 彼女の学校は セーラー服

ウェイトレスのときとは別人のようだ

いや 同じだ  よく ワカらない

とにかく 最高だ