私に覆いかぶさるようにして窓に手をつく斗亜くん。

「そんなに俺の事が見たかったの?」

意地悪そうに笑う。

「そういうわけじゃな...」

私の言葉はそこで途切れてしまった。

だって、斗亜くんがどんどん顔を近づけてきて、少しでも動いたらキスが出来そうなくらい近くに居るから。

「.....っ\\\」

「そんなに見たいなら、好きなだけ見せてあげるよ。」

ここはバスの中であって、周りには他の部員が居る。

幸い私達の席はバスの一番奥で、まだ誰にも気づかれては居ない。