私はすべてを話した。

病気のことも、手術のことも、全部。

でも、それとね?

もうひとつだけ、どうしても伝えたかったこと。

でも、言えなかったこと。

今ならもう、伝えてもいいかな?

今目の前にいるあなたが、好きで好きでたまらないから。

「斗亜くんっ...好きですっ!」

「っ....なんで...」

斗亜くんはすごく驚いた顔をした。

そりゃそうだよね。

でも、次に帰ってきた言葉は、私にはもったいなさ過ぎて...。

「俺は今でも....あんたが好きだよ。」

私は思わず泣いてしまった。

怖かった。

本当のことを話したら、斗亜くんが離れて行ってしまう気がして。

斗亜くんを...失ってしまう気がして。