「.....はぁっ、はぁっ....ここだ。」

俺が今いるのは、空港の屋上。

何となく、先輩はここにいる気がした。

「先輩...。」

俺はゆっくりとドアを開けた。

屋上には人影がなく、静かな時間が流れていた。

その中にたった一人、フェンスに寄りかかり膝を抱える先輩がいた。

やっと....見つけた。

その姿は小さくて、今にも壊れてしまいそうだった。

俺はこんなになるまで、あんたを追い詰めていたんだね。

「......先輩。」

俺はゆっくりと先輩に歩み寄った。