「たぶん今日....」

でも、そんな考えはすぐになくなってしまった。

先輩の....その一言で。

「たぶん今日....結愛はイギリスへ行くと思う。」

「は?何言って...」

振り返って俺が見たのは真剣な顔で俺をとらえる大河先輩だった。

突然の言葉に頭が付いていかない。

「どういう、ことですか...?」

そう聞き返すのが、やっとだった。

先輩は表情を崩さずに言葉をつづけた。

「昨日、結愛が学校に来たのは知ってるよな?」

「....はい。」

「あいつはたぶん...俺たちとお別れをしに来たんだと思う。」

「!...そんな...」

でも、そこまで聞いてハッとしたんだ。