不安と焦りが頭を支配するんだ。

先輩の残した言葉が、手紙が、表情が、すべてを支配するように。

「......っクソ」

おれは重い体を何とかおこし、静かに家を出た。

行かなきゃという気持ちとは反対に、部活へ向かう足取りは重い。

いつもならだれよりも早く行こうと思うのに。

それさえも今はどうでもよかった。

部室につくとまだ早かったのか誰も来ていなかった。

結局いつも通りじゃん。

時計を確認するとちょうど7時になるころだった。

部活が始まるのは8時。

いつもなら7時半ごろに来ていたのにね。

「っ...何やってんだよ、俺」

先輩がいないだけで、全然だめじゃん。