「あぁ、あんたか。」

私の存在に気づいたのか、部室に居た斗亜くんがこちらを見る。

今日はちょっと用事があって部室に来てみた。

斗亜くんは今から部活らしく準備をしているところだった。

「斗亜くんって、凄くテニス上手だよね?」

「まぁね。」

そっけないけど、ちゃんと答えてくれる。

「テニスをしているときの斗亜くん、凄くかっこいいと思うよ。」

「.....。」

「斗亜くんは、テニスが好きなんだね。

 だって、テニスをしているとき、斗亜くん凄く楽しそうだもん。」