僕にとってはそこはサンクトペテルブルクではなく レニングラードという暗い街だった 眼鏡の似合う人が僕を監禁して そこで僕は今の自分を見つけたんだ 毒薬は白い 雪も 孤独はもういい それはもう、たくさんだ 被虐より暴力より僕に怖いものを見せる 裸になればもうそこは夢の褥 その夢がどんな痛い夢であっても 現実が無いよりはずっとずっと良い 雪は覆ってくれる 僕は凍りついても構わない 街灯の光が部屋の中にうっすら入ってくる あなたの顔が微かに見える その時間が全てだ