飛鳥は本が好きだ!休み日は図書館に行って本を読み必ず5冊借りていく。

学校でも図書室で3冊本を借りていく。
借りていく本はほとんど物語や恋愛系。
そして飛鳥はある日気づく

『これも…これも…これもだ!』
飛鳥が借りる本はどこの本も飛鳥より前に借りている人がいた。
『桜井灰斗【サクライカイト】…どんな人かな』
物語を読むのは当然だとしても男で恋愛系を読むなんて珍しい…
『飛鳥~』
『菜緒』
菜緒もまた本好きだ…でも読む本は恋愛系ばかり。

『また来たんだ~』『悪い…ていうかさまた恋愛系…』
『だって好き何だもん♪』

今日の本は何だろうと覗き込むと…『恋空【下】』
飛鳥はとっくに読み終わった本だ。
菜緒はこの桜井灰斗とは正反対で飛鳥が読み終わった本を読んだり借りたりする。
飛鳥は読んだ本を棚に返しに行った。
『高っ…』
飛鳥が選んだ本は棚の高い所にある。飛鳥の身長では背伸びしても届かない。

その時だった。

『ほらよ♪』
見覚えのある男が本を戻ってくれた。
『ありがと…』
『なんもやって…それより君星井飛鳥やろ』
『なんで…名前』
『俺桜井灰斗や♪よろしくな』
そう言って行ってしまった。
『桜井……桜井灰斗!』
飛鳥は本の貸し出しカードを見た。
同じだ…桜井灰斗だ
飛鳥は慌てて追いかけようとしたがもう姿が見えなかった。

これがあたしの恋の始まりだったんだよね