「これは詳しく調べた結果なんだけどね、みみは園実ちゃんの能力をテレポートのように受け取っているんだよ」

「園実の?」
高露には訳がわからない。

「園実ちゃんがみみと話したいとかって思ってる限りみみはずっと
喋るし、能力も使える。ましてや人間よりも思考が単純だからもっと能力が増すんだ」

「つまり…えーと、能力があるのは園実で、その影響を受けてるってことか?」

「そう、良く出来ました」

佳伊がにっこりと微笑み、高露の頭をなでる。

「触んなって」

高露は赤くなって佳伊の手を振り払う。
からかいがいのあるのを見つけたな~とひっそり佳伊が思ったことは内緒だ。

「じゃあ、みみ、お願いしてもいいかい?」

「はい、佳伊様」

ヒレをあげてみみが答えた。

「金魚まで様扱いかよ…」

高露の言葉は全員が無視して移動を始めた。