「大体、政府が隠してるのがどうかと思うぜ」

守が突然言い始める。

「どうしたの?突然」

沙耶が驚く。

「だってもう世界でも噂になってる。なのにひた隠しして俺たちに丸投げだぜ?」
むっすりとして言う。

「瞳が赤くなる時点で素人でもやばいって思うだろ」
ドクターが続く。

「まぁ…ね」

沙耶も特に否定はしない。

「瞳が赤くなるのがわからないんですよね~」

はするがため息をつく。

「とにかく、佳伊様がGOサインを出してる限りは続けるわよ」

佳伊の名前で全員が文句を止めた。
佳伊の存在の大きさだろう。

その時沙耶の携帯が鳴る。
番号を確認して電話に出る。

「佳伊様、なんでしょう?」

全員が緊張する。

「え?…はい。じゃあ今行きます」

そう言って電話は切られた。

「どうしたんだ?」

守が聞くと沙耶も不思議そうな表情で答えた。

「うん…なんかよく言ってることが分からないのよ。とりあえず行ってくるわ」

そう言って席を立った。