俺もその場に座ると、藤原がのろのろと戻ってきて、瀬尾の隣にぺたりと座った。


「ピクニックみたいだね。……それにしても男の子ってよく食べる」

「育ち盛りだから」

俺と瀬尾が同時に答えると、藤原が笑った。


「好きなのどうぞ」と瀬尾が促すと、藤原は「じゃあ……」と、遠慮がちにミックスサンドとミルクティーに手を伸ばした。

「それだけでいいの?」

瀬尾が尋ねると、藤原がこっくりとうなずいた。


瀬尾の大事なカレーパンは無事だった。

瀬尾を横目で見ると、明らかに安堵の表情が浮かんでいて何か笑えた。