「ほんとにがんばったよお前は……」

瀬尾が目じりの涙をぬぐうマネをしたので、俺は、

「バーカ」

と、照れ隠しで言った。


もう一度順位表を見て、自分の順位と名前を確認してみる。

じわっと嬉しさがこみ上げてきた。


と同時に、いつも一位が定位置の藤原の順位が気になって、名前を探した。


俺の予想を大幅に下回り、藤原は十三位だった。


「なぁ、藤原、何かあったのかな」

「智史君やさしー……。一位の余裕?」


「そんなんじゃないけどさ」

「俺からしたら、一位も十三位も同じレベルでありえねぇって感じだけどな」