父さんが院長を務める病院は、うちから徒歩十分のところにある。
目と鼻の先には私鉄の駅があり、予備校はこの駅から電車に乗って五駅先だ。
今日もすっきりと晴れ渡った青空が気持ちいい。
せっかくの休日に、室内にこもって勉強するのがもったいない気がする。
病院の正面入り口をくぐり、受付の横を通って外科病棟に向かった。
ナースステーションの前まで来ると、ベテラン看護師の近藤さんが俺に気づいて、ふくふくとした笑顔で迎え入れてくれた。
「こんにちは、智史くん」
「こんにちは。父の忘れ物を届けに来たんですけど、今って忙しいですか?」
「ちょっと待っててくれるかしら。電話して聞いてみるから」
「ありがとうございます」
近藤さんが父さんに電話してくれている間、ぼんやり待っていると、目の前を見覚えのある女の子が通り過ぎた。
目と鼻の先には私鉄の駅があり、予備校はこの駅から電車に乗って五駅先だ。
今日もすっきりと晴れ渡った青空が気持ちいい。
せっかくの休日に、室内にこもって勉強するのがもったいない気がする。
病院の正面入り口をくぐり、受付の横を通って外科病棟に向かった。
ナースステーションの前まで来ると、ベテラン看護師の近藤さんが俺に気づいて、ふくふくとした笑顔で迎え入れてくれた。
「こんにちは、智史くん」
「こんにちは。父の忘れ物を届けに来たんですけど、今って忙しいですか?」
「ちょっと待っててくれるかしら。電話して聞いてみるから」
「ありがとうございます」
近藤さんが父さんに電話してくれている間、ぼんやり待っていると、目の前を見覚えのある女の子が通り過ぎた。