「ねぇ、アンタってあたしの前だと随分とキャラちがうじゃない。」



王子キャラじゃないな。絶対。



「あぁ。こっちが本性。王子キャラのほうがいろいろと都合がいいから演じてるだけ。」



さらりと言ったこの男は絶対に腹黒だと思った。



「じゃぁ、広めてやろうかしら。王子は腹黒二重人格でしたーって。」


まぁ、そんなこと考えてるあたしも腹黒か。


「いいんじゃない??誰も信じねーだろうけど。俺のキャラ完璧だし。」


残念だなと言わんばかりの満面の笑みであたしを見る。


.....確かにね。


せっかく弱味でも握ってやろうと思ったのに。



「あ、それと次から王子とかアンタとかで呼んだらおしおきな。」



「.......は??」



いやいや全く意味がわかりませんが。