「ノックとかしなさいよ!!」


そうだ!!そうだ!!


「は??しましたよ??お前全然気づかねーし。」


え.....そんなに集中してたの??


王子はとなりに座った。


「お前じゃねーや。滝沢楓ちゃん♪」


あたしの生徒手帳を見せながら言った。


「アンタ......返せ!!」


「はい、どーぞ。」


王子はあたしに生徒手帳を差し出す。


なんだ.....やけにすんなりだな。


受け取ろうと手を伸ばすと.....


あたしに渡すふりをして上にあげた。


「ばーか。お前のせいで昨日恥かきそうになっただろ。」


「はい??そんなの知らない。王子が悪いんでしょ。」


上にある生徒手帳を取ろうとするけど.....


取れない。