「........ない。」
生徒手帳がない。
服のポケットに何ども手を突っ込んでみるがない。
家に帰ってきて気づくなんて....。
「ワンッワン!!」
「あーベン、ごめんね。」
あたしはベンにごはんをあげる準備をした。
あ、ドックフード残り少ないな。
明日、帰りに買いに行こ。
「はい、できたよ。」
あたしがごはんを出すと待ってましたといわんばかりの食いっぷりで食べ始めるベン。
ベンの食事を眺めながら生徒手帳のありかを探す。
......そうか、王子サマとぶつかった時だ。
あんの偽王子め!!
ま、生徒手帳なんてあってもなくてもどっちでもいいしね。
そう言うことにして、あたしは夕食の準備をし始めた。