教室に帰った私に待っていたのは試練だった

席に着くと後ろで楽しそうな笑い声がする

「姫菜ちゃん、大丈夫?」

そう聞こえて振り向くと桜君…と彼女さん

「う、うん!」

無理に元気にいってみたけどばれてる気がするな

「良かった!あ、紹介するね、ユウって言うんだ。僕の彼女…」

ほんとに彼女さんなんだね

ユウさんは、同じクラスの里中さんだった

「よろしく」と、頭を下げられ吊られて私も礼をする

可愛い子だな

私なんかとは大違いだよ

「ちゃんと薬飲んだりしなきゃだめだよ!」

優しくしないで

「ありがとね。」

それだけ言って私は前を向いた

その日私は、もう後ろを向かなかった