必死で追いかけてくる恵那を見ながら、どんどん歩いていく。 七月の暑い日差しが照りつける外から校舎へと入ると、そこはとても涼しく思える。 「明日からかぁ…」 受験勉強で忙しい三年の夏。 そんな中、私はバイトをすると決めた。 自分の夢をきちんと見つける為に。 あの暖かくて落ち着く、大好きな喫茶店だったら何かが見つけれる気がしたんだ。 「いーおーっっ!!」 「あははっ、恵那早く!!本鈴鳴っちゃうよ。」 早く逢いたいな。 志帆さんと勇二さんに…。