「あの...」




人が動いた。




女の人みたいだ。




女の人の目が僕をうつす。




「こんなところで何やってるんですか?」




女が動く。




「...何よ? 
私がかわいそうにでも思えた?」




女が笑う。




「私はね
今までみんなに見捨てられて生きてきたんだ。
そこらへんのやつが考えてることなんて
すぐにわかるんだよ。」




「いや
そういうつもりじゃなくて。
困ってるなら助けてあげる。」




「お前の助けなんかいらねぇよ!
私はもう死ぬからさ。」