「....こういう場合は私が早く行くべきなのかしら、それともギリギリに行った方がいいのかしら、ねぇ、あなたどう思う?」
麻由美は良樹に相談していた、もちろん過去の事は封印して。
「どっちでもいいだろ、そんなこと。つまんないことで悩むなよ。」
「そりゃそうだけど、なんて言っても20年ぶりなんだから、会うの。」
麻由美の気持ちは何となく複雑だったが、やはり年月を重ね、大人なりの考えも整ってきての今があるのだと自分を言い聞かせ、もしかしたらちょっと耳の痛いことも言われるかもしれないが覚悟の上という半ば潔い心構えで行こうと決めていた。
約束の時間に近づき、麻由美は車を走らせた。
通りに面した解りやすい店をチョイスした。偶然友美子の実家も麻由美の店から意外に近く、繁華街などの情報もすんなりと受け入れられたので、待ち合わせの場所も簡単に決まったのである。
ガラス張りの洒落た白をベースにしたカフェだった。
麻由美は本当はこういった雰囲気の店を出したかったが、夫の良樹が
「こんな時代だから純喫茶がいいんだ!」
と訳の分からないこだわりを見せるので仕方なく茶を基調とした薄暗い照明の店になったのだ。
麻由美は良樹に相談していた、もちろん過去の事は封印して。
「どっちでもいいだろ、そんなこと。つまんないことで悩むなよ。」
「そりゃそうだけど、なんて言っても20年ぶりなんだから、会うの。」
麻由美の気持ちは何となく複雑だったが、やはり年月を重ね、大人なりの考えも整ってきての今があるのだと自分を言い聞かせ、もしかしたらちょっと耳の痛いことも言われるかもしれないが覚悟の上という半ば潔い心構えで行こうと決めていた。
約束の時間に近づき、麻由美は車を走らせた。
通りに面した解りやすい店をチョイスした。偶然友美子の実家も麻由美の店から意外に近く、繁華街などの情報もすんなりと受け入れられたので、待ち合わせの場所も簡単に決まったのである。
ガラス張りの洒落た白をベースにしたカフェだった。
麻由美は本当はこういった雰囲気の店を出したかったが、夫の良樹が
「こんな時代だから純喫茶がいいんだ!」
と訳の分からないこだわりを見せるので仕方なく茶を基調とした薄暗い照明の店になったのだ。