「じゃ、早速テーブルを拭いてもらおうかな。おい麻由美、友美子さんにフキン渡して。」
 
 友美子のパート第1日目が始まった。
 
 麻由美はその第1日目に美紗の授業参観があり、午後から抜ける事になっていた。
 良樹は、
 「昼からは少し店も落ち着くから、その時間にいろいろ教えますよ。」
 と、麻由美には何だか生き生きしているように感じた。
 
 ...初めてのことだから良樹ったら張り切っているんだわ。

 そうこうしているうちに開店時間になりモーニングサービスで忙しく、麻由美は自分が考え過ぎな気がしてバカバカしくなった。

 ...第1日目から変なこと考えてどうかしてるわ、私。

 友美子が麻由美の動きをじっと見ているのがわかり、わざと見事な仕事っぷりをまざまざと見せつけるようにテキパキと動き回った。