「なら死ねや」

「え……?」

「死ねや言うとんの。何なら手伝ってやろか?」

そう言って俺もフェンスを上り、彼女のいるスペースに下りた


「い、イヤ……」

「は?死にたいんやろ?手伝ってやるんやん。感謝してよ」

彼女の肩に手を置いて、下に押そうとする

下から聞こえる風の音が不気味だ


「い、イヤや!止めてよ!」

彼女はフェンスを必死で握って、俺に抵抗する

「はぁー。聞くぞ?お前は死にたいんか?まだ死にたくないんか?どっちや」

そう言って質問すると、彼女は顔を上げて、小さな声を出した


「ま、まだ……たくない……」