「おはよぉ、美優!研!」
教室に入ると菜帆が近付いてきた。
「おはよー菜帆♪」
「はよー」
あれ???
「俊は?……」
あたしが質問すると
菜帆の顔が曇っていく。
「なにかあったの?」
「うん…ちょっとね。後で話聞いて?」
「え…でも‥今すぐじゃ駄目なの?」
あたしは凄く心配になった。
「う〜ん…。ねぇ、…美優は、今‥幸せ??」
「えっうん。幸せだよ?」
あたしは本当に今、幸せ。
3年のイジメで怪我した日、
おじぃちゃんとおばぁちゃんが迎えに来てくれて家でちゃんと話し合いをして…だいぶ良くなった。
完璧に幸せな家族にはなれないし、あたしはおじぃちゃんとおばぁちゃんを好きにはなれないし、早くあの家を出たいと思う。
でも、我慢は出来るようになった。
それは
研と菜帆と俊が居てくれるオカゲ。
だからあたしは今
幸せって思えるようになった。