ハルキは少し困ったように鼻先を掻く。 「記念日とか苦手なんだよ」 「そっか……」 私は悲しくなって唇を噛んだ。 「でも、今日お前と一緒にいる。それじゃダメか?」 私の顔を覗き込むようにハルキが顔を寄せる。 吐息の触れそうな距離に心臓が跳ねる。 「……いいよ」