そんな俺が
遊びをやめるきっかけになったのは
親友のキミだった。
クラスが一緒で
席替えをしたときだ。
『えっと…とう？』
その子は、俺のとなりで
名前を呼ぼうとしたらしい。
『とあ。塔亜って呼んで』
俺の得意とする営業スマイルで答えた。
顔もスタイルもまぁまぁかな。
今日の相手はこの子にしようか、
なんて考えていると…
『へぇー！塔亜っていうんだ！いい名前だね！
私、琥珀。よろしくっ』
すぐに落とせるっと思っていたのに
返ってきたのは無邪気な笑顔。
『よろしく』
人懐っこいその笑顔を
周りはほうっておくはずがない。
