その姿はかっこよく、立派だが、ヘウ"ンはたまらなく怖かった。
見れない未来と、仲間が傷付く姿が。
ビオラさんの羽がようやく収まると、ゼウスはジュリアさんの腕を掴み力任せに身体から抜き、そのままビオラさんの方に投げ飛ばした。そして息を荒げながら右手を向ける。
「止めて!」
ゼウスの起こす行動が読めたヘウ"ンはゼウスに飛び掛かるが、簡単に振り飛ばされてしまった。
「殺してあげるよ」
笑顔と共に、ゼウスが右手を握った。