「……」
組んだ両手にだんだん力が入っていく。
不安か、恐怖か、怒りか。何かは分からないが、胸の鼓動が激しく高鳴る。
「バース」
ヘウ"ンの声にはっとし見ると、ヘウ"ンは立ち上がりバースに笑顔を見せている。
「ゼウスに勝って、皆で一緒にセイカに帰ろうね」
「……」
ヘウ"ンの背後から太陽の光が射し、ヘウ"ンが柔らかく温かく見えた。