「遠いところはるばる、なんでかな?」 答えはなんとなくわかっているのに、 告白をはぐらかされた件はやっぱり根にもっているあたしは、 わざとイジワルな質問をする。 ぎゅーっと悔しそうに、下唇をさらに噛む彼は、出会った頃を思い出させた。 小学校の時みたいに、かわいいところもあるんじゃない。 「あれー?答えられないのかなー?」 からかいの視線でじっと見上げると、予想外の仕返しがあった。