「どこいく〜?」



自転車にまたがり、あたしたちの方を振り向く二人。


あ、そいえばうちら……



「てかうちら、チャリない!!」


まるであたしの心を読み上げたかのように、愛子が叫ぶ。



「はー!?お前ら使えねー」


「るっさいなー!」


愛子と章太の言い合いがはじまる。


「はいやめ!


いーよ、ニッケで。な?」


荷台を指し、あたしの方を振り向く凌。



…凌と、二人乗り?


「うっ…うん」



やばいな、あたし、顔赤くない?


「早く乗れ!」


嫌々章太のチャリに跨る愛子を横目に、あたしも凌のチャリに足を掛ける。






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