「紗奈、もー7時なるけど」 愛子がペンを置いて言う。 教室の時計は午後7時を指していて、窓から見える空は薄暗かった。 「お腹空いたし、帰る?」 「ちょっと待った。」 あたしたちの机をいきなり叩き振り返る章太。 「飯食っていこ!な、凌」 「はっ!?」 肩を抱かれた凌は、もちろんたった今知らされたようだった。 「…………っあはは!」 そんな光景に、思わず愛子と顔を見合わせて笑った。 _