少し考えてから陸は言った
陸「いや、確かなかった
俺も耳で理事長の仲間かどうか確かめてたからな」
だとしたら東さんはいつ付けられたのだろう?
この事は東さんが深くかかわっている気がする
チラリ、とあたしはなんとなく潤を見た
さっきから静かすぎるぐらいだったから
さっきから一言も発していない潤
そして何かを考え込んでいる
あまりにも難しい顔をしていたからあたしじは潤に声をかけた
只、なんて言ったらいいかわからなかったから
蓮香『潤…?』
と、名前だけ呼んでみた
すると潤は難しい顔をしたままこっちを向いた
だけどあたしを見た瞬間、ハッとしたような顔をして急いで
潤「ん?」
と少し笑って返事をした
急いで作った笑顔
何を、考えているのだろう…?
だけど潤が誤魔化すのは決って言いたくないとき
だから聞かずに、知らないふりをした
蓮香『なんでもない』
潤「フッ、なんだよ」
と潤は今度は少し楽しそうに笑った…
けれど目は笑ってなくて、何かを考えている様子だった