車の中


運転しているのは家で働いている組員のうちの1人



きっとこのなんとも言えない潤の様子を見て、その運転手は聞いてはいけないことかもしれないと悟り、車を近くにあったコンビニに止め、静かに出て行った



それを潤はチラリと見てから、またあたしに向き直る



その瞳は少し揺らいでいて、悲しそうな瞳をしている



蓮香『潤…』


只、あたしは名前を呼ぶことしかできなくて、どうすればいいのか悩んでいた



でも、潤の表情は暫くの間悲しみを含んでいた



暫く経ったころにあたしはまた名前を呼んでみようとしたが、それよりも早く潤は口を開いた