ついつい泣きそうになるのを我慢して答える


蓮香『何の用?』



出た声は、爽とは打って変わった冷たい声


電話だから拒絶を表すにはこうするしかない



爽「…元気だったか?」


爽はあたしの態度なんて殆ど気にすることなく答える


どうしてそんなに優しくするの?


あたしは酷いことをしたのに…



爽「一回ちゃんと話したい」


と、こんどはしっかりと、はっきりとした声が聞こえた



自分でも肩がビクリと震えたのがわかった


そんなことできない


さっきだってケイに脅されたところだ


適当に言っていたようには見えたが、至って瞳は真剣だったもん…