“蓮香、待ちなさい”
少女の後ろから20歳くらいの女の人と、男の人が小走りで来る
あれは間違えなくお母さんと、お父さんだ
やっぱりあれはあたしだ
ってことは、なくなった記憶?
“お母さん、いつもすいません”
お母さんがおばあちゃんに向かって言った
“良いのよぉ、蓮香ちゃん、おばあちゃんと遊ぼうか”
“うん!!!”
“本当に…蓮香ったらおばあちゃんっ子なんだから”
そう言って、お母さんとお父さんとおばあちゃんは優しく笑った
“おとーさん、おかーさん、いってらっしゃい”
そう言って無邪気に手を振るあたし
そしてお父さんとお母さんは帰って行った